【考えごと】ディスクブレーキ or リムブレーキ?

2021-06-27

リムブレーキとディスクブレーキ、差があると言われている項目を列挙し、項目ごとに敢えて勝ち負けを明記してみました。それぞれの項目に対する重要度合いは人や状況によって様々だと思いますので、総合的な勝ち負け、どちらが良いかは、人それぞれかと思います。

こんにちは、人見知りぼっちサイクリストの管理人です。

ロードバイクのブレーキはディスクブレーキ or リムブレーキどっちが良い?

ネット上でも賛否が分かれるこの話題。

私の場合、グラベルロードを買おうと決めたので、選択肢にリムブレーキは無く、迷わずディスクブレーキを選んだのですが、ピュアなロードバイクの購入を検討されている方にとっては、いまだに悩ましい選択のようです。

いろいろな意見があって、面白い話題なので、私も自分なりに違いがありそうな項目を列挙してみました。

今回は「ワイヤー引きのロード用リムブレーキ(キャリパーブレーキ)」と「ロード用の油圧ディスクブレーキ」を比較しています。

記載した内容は、全てを自分自身が経験、体感できているわけではありません
さまざまな方が発信されている情報も参考にしながらまとめています。

共感できない場合には、こういう考え方をする人もいるんだな、程度に思ってもらえればよいかと思います。

制動性能

ブレーキの話題ですので、まずは制動性能から見ていきます。

限界制動力 引き分け 

急ブレーキの性能をイメージしています。
ここはブレーキの効きの強さではなく、タイヤと路面の摩擦で決まります。
リムブレーキでもタイヤをロックさせる制動力は出せますので、ブレーキシステムによる差は無いといえそうです。
ロックさせるまでの時間に差が出るかもしれませんが、一般人が出せる車速においては、優劣を感じるレベルでは無いのではないかと思います。

操作力に対する効きの良さ  ディスクブレーキの勝ち

低速から高速まで全体を通して、同じ制動力を得るために必要な握力に差が感じられるか、です。この部分は明確にディスクブレーキが、より軽い力で制動力を出すことができます。

コントロール性 引き分け

ブレーキの効きの強弱を調整しやすいか、と言う視点です。
ディスクブレーキの自転車に乗ったことがない方は、効きが強すぎてコントロールしにくいのではないか、と心配されるかと思います。

ディスクブレーキのレバーストロークはリムブレーキと大差なく、効き始めるまでの遊びもリムブレーキ同様に確保されています。
効き始めの制動力はリムブレーキに対して高めに出ますが、コントロールが難しいとは感じないので、唐突にならないように設計されているようです。路面のグリップが低く、繊細なブレーキコントロールが求められるMTBでのノウハウが活かされているのでは、と思います。

むしろ、高い制動力が必要な場面では、レバー操作が軽い分ディスクブレーキの方がコントロールしやすいと感じる方もいると思いますが、慣れの部分もありますので、引き分けとしました。

安定性 ディスクブレーキの勝ち

環境変化経過時間に関わらず、同等の操作感、制動力を発揮できるかという視点です。

ディスクブレーキは、制動面が路面から離れたディスクローターとなることで、雨や泥の影響を受けにくく、また水滴がディスクについてしまっても、その面積が少ないことから、すぐに掃ける為に効きが安定している、と言われています。

また、多くの油圧ブレーキには、ブレーキパッドが減ってもレバーの引き代を一定に保つ機構が備わっているので、ブレーキシューの摩耗により引き代が伸びてしまうリムブレーキに対して、長期間の使用でも操作感が安定している、と言えると思います。

一般的ではありませんが、一部カーボンリムや軽量チューブは熱に弱い物があり、長い下りのブレーキングなどでリムが熱を持ってしまうと、劣化の促進や破損につながるものもあるようです。

メンテナンス・整備性

メンテナンスの頻度 ディスクブレーキの勝ち

リムブレーキのシューとディスクブレーキのパッド、どちらが長持ちするかは、信頼できる情報がありませんでした。使用状況にもよると思います。

敢えてディスクブレーキの勝ちとしたのは、日常のメンテナンスでできることを比較すると、ディスクブレーキの方ができることが少ないと感じたからです。

基本的に油圧ディスクブレーキのシステムは密閉されており、パッドの摩耗点検とキャリパー周りの拭き取り清掃程度しかすることがありません。メンテナンスフリーなシステムです。

一方、リムブレーキは、キャリパーアームやワイヤーなど可動部分が露出しており、汚れの影響を受けやすく、また分解清掃、注油が簡単にできてしまいます。

メンテナンスの難しさ・面倒さ リムブレーキの勝ち

ディスクブレーキのパッド交換程度であれば、リムブレーキのシュー交換と比べても、難しいと感じる人は少ないと思います。

ブレーキオイルの交換やエア抜き作業も、構造と仕組みがわかっていれば、難しい事はあまりなく、むしろブレーキシューのあたり角度やクリアランスの調整が必要なリムブレーキのメンテナンスより単純な作業に感じますが、トータルの手間はかかりますし、こぼすと厄介な液体を扱う面倒さがありますので、ここはリムブレーキの勝ちとしました。

輪行のしやすさ リムブレーキの勝ち

ディスクブレーキは、ホイールを外した後、キャリパーにスペーサーを噛ませるひと手間と、運搬中にディスクローターを曲げたり、油分がつかないように注意を必要とする点で、リムブレーキの方が輪行に向いている、と主張されています。

車両性能

リムブレーキ仕様とディスクブレーキ仕様では、ブレーキの取り付け部位が異なることにより、フレームやホイールの形状や構造に違いがあり、この影響により、制動性能以外の性能にも傾向的な違いがあります。

剛性/振動吸収特性 ディスクの勝ち

ディスクロードバイクは、制動負荷を受け止める車軸(エンド)周辺の剛性を確保する必要があり、車両全体の剛性は高くなる傾向にあるようです。

リムブレーキのフレームは車軸(エンド)周辺がしなる前提で、剛性と振動吸収性のバランスをとっている為、ロードバイクにディスクブレーキが採用され始めた当初は、エンド周りの剛性だけが上がってしまい、剛性バランスや振動吸収性の悪さが目立つモデルもあったそうです。

しかし、シートステーにリムブレーキをつける必要がなくなったこと、カーボン成形技術の向上により設計時自由度が増し、シートステー及びシートチューブをしならせるなど、剛性を維持しながら振動吸収性を向上する設計が可能となっているようです。

また、30C以上の太いタイヤを許容できることも含め、総合的にはディスクロードバイクが優勢のように見えます。

車両重量 リムブレーキの勝ち

グラム単位で重量を削る領域では、依然リムブレーキ仕様の方が軽量化しやすい、といわれています。

  • マスターシリンダーやディスクローターなど、リムブレーキには存在しない構成部品が追加される
  • 12mmスルーアクスル&ローターマウントによりハブ及び周辺の重量が重くなる
  • フロントホイールをラジアル組にできない
    ラジアル組はハブからリムにかけて放射状にスポークが伸びるホイール。スポークを短くでき軽量とされる。

空力性能 ディスクブレーキの勝ち

各トップブランドのエアロロードバイクはいずれもディスクブレーキ仕様です。

空力に大きな影響を与えるヘッド周りからブレーキキャリパーを取っ払うことができ、油圧のケーブルはフル内装に向いています。

リムの幅を広げ、乱流を生むタイヤとの段差を少なくすることも可能になりました。

ディスクブレーキのフロントホイールはタンジェント組、且つ反ローター側のおちょこ量が増えるので、空力的に不利な要素がありますが、車両全体としてはリムブレーキ仕様より高い空力性能を実現できるようです。

コスト

車両価格 リムブレーキの勝ち

現状、同等グレードのコンポセットで油圧ディスクブレーキ仕様とリムブレーキ仕様が選べるモデルにおいては、リムブレーキ仕様の方が安価に購入できますので、リムブレーキ仕様の勝ちとしました。

維持費 リムブレーキの勝ち

主な消耗部品であるパッドとシューの価格を比較すると、シマノのレジンパッドが約2000円、アルミリム用のシューが約800円ほどです。(カーボンリム用のシューだと約2000円)

また、ブレーキワイヤーの交換はご自身でされる方が多いと思いますが、ディスクブレーキのオイル交換は工賃を払ってショップに依頼するケースが多いかと思いますので、リムブレーキの方が安く済む可能性が高いです。

まとめ

リムブレーキとディスクブレーキ、差があると言われている項目を列挙し、項目ごとに敢えて勝ち負けを明記してみました。

それぞれの項目に対する重要度合い人や状況によって様々だと思いますので、総合的な勝ち負け、どちらが良いかは、人それぞれかと思います。

今回のこの記事は、どちらかを購入した後に、「こんな部分にこんな差があるなんて知らなかった。買う前に知っておけば良かった。」ということが少しでもなくなれば良いなと思って、できる限り多くの項目を挙げてみました。この記事が自転車選びの視野を広げるきっかけになれば、と思います。