【レビュー】ヘルメット MET VINCI MIPS

クセのないデザインと、必要十分な機能性能で、コストパフォーマンスの高いヘルメット。
見た目もスペックも尖った部分がなく、ロードバイク初心者の方にも、おすすめできるモデルなのではないでしょうか。

こんにちは、人見知りぼっちサイクリストの管理人です。

今回は、現在使っているヘルメットMET VINCI MIPSのインプレご紹介です。

ヘルメットは必ず装着しましょう

ロードバイクに乗る時は必ずヘルメットを被りましょう

自分の身の安全はもちろんですが、道路を共有する他のドライバーやバイカー、サイクリスト、そして歩行者を不幸にしない為にも、守るべきマナーです。

他車/他人と絡んだ事故はもちろん、単独事故であっても命を落としたり、重度の後遺症が残ってしまっては、多くの人を悲しませることになります。

ロードバイクに乗る時は必ずヘルメットを被りましょう。大事なことなのでもう一度。

とはいえ、ヘルメットを被るのがいちいち面倒だったり、不快だとストレスですし、自転車に乗るのも億劫になってしまいます。

納得できるモノを慎重に選びたいモノです。

MET VINCI MIPSの特徴とレビュー

僕が選んだのはMET VINCI MIPSのL(58/61cm)サイズ、カラーはホワイトです。

METはイタリアに本拠を置くサイクルスポーツ用ヘルメット専門メーカー。

2020年のラインナップは次の通り。VINCIはエントリー〜ミッドグレードに相当します。

価格重量
TRENTA 3K CARBON33,900M : 215g
L : 255g
TRENTAをカーボン素材で軽量化
TRENTA21,900M : 225g
L : 265g
マンタHES以上の空力性能
ラインナップ中最高のエアフロー
TRENTA Mips25,000M : 250g
L : 285g
TRENTAにMips追加
MANTA HES19,800S/M : 200g
L : 230g
クラス最軽量のクローズドエアロロードヘルメット
RIVALEのフロント通気口を塞ぎ空気抵抗削減
RIVALE Mips15,400M : 250g
L : 270g
優れたエアロダイナミクスとエアフロ―を実現
Mips採用
VINCI Mips11,900M : 265g
L : 285g
TRENTAシリーズをベースに手ごろな価格を実現
Mips採用
STRALE9,800M : 255g
L : 290g
MANTA、RIVALEと同様の設計思想
効率的なエアフローによるクーリングにこだわり
IDOLO6,900M : 250g
XL : 285g
車連公認のロード用エントリーモデル
XLサイズ(64cm)を展開

全方位高性能なTRENTAシリーズとその廉価版VINCI

軽さと空力重視のMANTA・RIVALE・STRALE 三兄弟

シンプルなエントリーモデルのIDOLOという布陣でしょうか。

デザインはシンプルで若干レトロ?

パッと見た感じ、中学生の学校指定のヘルメットに見えなくもないですが、比較的シンプルな線と面で構成され、落ち着いた雰囲気のシンプルなデザインです。

エイリアンのような有機的な曲線で構成されたデザインのヘルメットが多い中で新鮮な印象がありました。

前から見ると、若干レトロな雰囲気も漂いますが、レイバンなどのカジュアルなサングラスと組み合わせると良い感じです。

後ろ側は最近のクルマのバンパー的なカッコよさを感じます。

前面左右の開口部には黒のステッカー、そして、左右および後ろ半分は、白ではなく薄いグレーとなっています。ボリューム感を減らすデザイン的な工夫でしょうか。

重量:Lサイズで実測290g

カタログ値は285gですが、カタログ値比較では上位モデルのTRENTA Mipsと同等と優秀です。

このヘルメットで初めての100km超えライドの翌日は、首から背中に筋肉痛が残りましたが、その後、数回のライドで筋肉痛が残ることはなくなりました。

フィット感は幅方向に余裕あり、良好。

頭の形次第な部分がありますが、幅方向の余裕があり、良好です。

メーカーサイトではアジアンフィットとアナウンスはされていませんが、幅方向は最大175mmほどあります。

僕の場合、頭の周長はちょうど58cm。Mサイズ(56/58cm)でも被れなくはなかったのですが、冬場などに厚手のサイクルキャップの上から被ることを想定し、Lサイズを選びました。

じかに被る際は、アジャスタを10クリック=20mmほど締め込むのですが、頭全周にわたって満遍なく締まる印象です。

フィット調整はダイヤル調整

後端のアジャスタダイヤルで調整します。特に珍しい方式ではなく、直感的に操作できると思います。

閉める側も緩める側も、変な引っ掛かり感なく、思い通りの位置で留めることができます。

バリの処理や無塗装の仕上げはちょっと安っぽいですね。垂直方向にも4段階の調整が可能です。

通気性は特に不満なし

メーカーサイトには「16個のベンチレーションホールは吸気と排気が相乗的に働き、長時間のライドでも頭を快適に保ちます。」とありますが、どの穴から吸気し、どの穴から排気しているかはわかりません。

パッドの形状はシンプルで取り外しが簡単

3箇所のパッドをライドの度に洗濯機で洗濯しています。

30回以上洗濯してますが、今のところ、特にへたったりすることもなく使えています。あまり複雑な形状では無いので、取り外しも億劫ではありません

車連(JCF)公認+Mips採用

性能・機能的には、車連(JCF)公認に加えて、上の写真の黄色のパーツ、Mips(Multi-directional Impact Protection Systemの、多方向衝撃保護システム)といって、落車などで、頭部に受ける衝撃を分散して、保護するシステムが採用されています。基本はしっかり抑えている、といったところでしょうか。

また、オプションでアジャスタダイヤル部分にLEDライトが取り付けられるSafe-T Duo LEDライトに対応しています。

まとめ

クセのないデザインと、必要十分な機能性能で、メーカー希望価格は11,900円+税とコストパフォーマンスの高いヘルメットだと思います。

見た目もスペックも尖った部分がありませんので、ロードバイク初心者の方にも、おすすめできるモデルなのではないでしょうか。

もちろん一度は、3万円〜4万円出して、より軽くカッコいいモデルを使ってみたいものですが、ヘルメットの寿命は三年と言う話もあり、1万円台前半のエントリー〜ミドルクラスのヘルメットを定期的に買い換えていくと言う選択肢もありかな、とも思わせてくれます。

(おまけ)エントリー〜ミドルグレードのヘルメットたち

MET VINCI Mipsと同様に、定価1万円台前半のロードバイク向けモデルを調べてみました。

OGK Kabuto VITT

国内ブランドらしく安全性と日本人に合う装着感を開発理念におく、OGK Kabuto。その中でこれからのスタンダードスタイルを謳うVITT。

重量がS/M:245g、L:255gと比較的軽量なうえ、メガネ派に嬉しいシールドと、異物の侵入を防ぐメッシュパッドが標準装備とお買い得感高いです。

カラーバリエーションが11色、サイズがS/M(55-58cm)、L(59-60cm)、XL/XXL(61-64cm)の3サイズ展開とバリエーション豊富です。

LAZER Blade+ AF

自転車大国ベルギーのヘルメットブランド。創業100年を超え、現在はシマノグループの一員です。日本ではアジアンフィットモデルを展開しています。

Blade+ AFは、フラッグシップ LAZER Z1の設計思想を受け継ぎつつ、実売1万円を切る価格が魅力的なモデル。

頭頂部のアジャスタで前頭部側のバンドを可動し、フィット感を高める特徴的なアドバンスドロールシスに興味があります。

MET RIVALE MIPS

MET VINCIの一つ上のグレードがRIVALE MIPSです。空気を効率的にヘルメット内部に取り込む頭頂部の「NACA VENT」が特徴的です。ヒルクライムなど、低い速度域での通気性、排熱性はどんなものなのでしょうか。

重量はM(56-58cm):250g、L(58-61cm):270gとVINCIに対して価格相応の差別化が図られているようです。

GIRO AGILIS MIPS

シューズやグローブ、ウエアも揃うオシャレなブランドGIROのニュースタンダードヘルメットがAGILIS MIPSです。

32個のエアベントを搭載とあり、通気性は期待できそうですが、アジアフィットモデルではないのでサイズ選びは慎重に。

一つ上の

がアジアンフィットモデルです。

KASK MONITO X

イタリアに本拠を置く2004年創業のヘルメットメーカーKASKの定番商品MOJITOの最新モデル。

カーラーバリエーションが14色、サイズがS(48-56cm)、M(52-58cm)、L(59-62cm)、XL(63-64cm)の4サイズ展開とOGK Kabuto VITT以上のバリエーションを持ちます。

カタログ重量220g(Mサイズ)は魅力的な軽さですね。

BELL Formula LED Mips

アメリカの総合ヘルメットブランドBELLのロードバイク用ミドルグレードヘルメットがFormula LED Mips。

Mips採用に加えて、20ルーメンのリアLEDライトが装着されたお得なモデル。

M(55-59cm):283g、L(58-62cm):328gは、ちょっと重めに見えますが、LEDライトの重さと考えれば、こんなものでしょうか。