【レビュー】Breezer Inversion TEAM 2020
用途別に何台も所有できない私にとっては、舗装路から未舗装路まで、また、ちょい乗りからロングライドまで、と路面や用途を選ばず、一台で何にでも使える、頼もしい自転車です。
こんにちは、人見知りぼっちサイクリストの管理人です。
現在の愛車である、Breezer Inversion TEAMのインプレを紹介します。
舗装された道が目の前からなくなった時、そこには新しいライドの楽しみが待っている。
メーカーのカタログにはそのように書かれています。
近所のサイクリングロードがまさにこんな感じです。
史上初のマウンテンバイクビルダーと言われるJoe Breeze氏のブランドです。
Inversionは最近流行りのグラベルロードバイクと言うジャンルに分類されるスチール製のフレームです。
完成車モデルもありましたが、カラーが気に入らず、フレーム単体販売のモデルを選択、一つ一つパーツを選んでショップで組んでもらいました。パーツ構成はざっくり以下のような感じ。
- コンポ:シマノ 105(R7000) 50-34 x11-34T、油圧ディスクブレーキ
- ホイール:DT Swiss E1800 spline
- タイヤ:Pana racer Gravel King SS 700x32C
このフレームを選ぶまで、色々と調べ、悩んだ経緯は長くなるので、別の記事にまとめました。
また、個々のパーツの感想もそれぞれ記事にしていきますが、この記事では、完成車として走ってみた印象を書いてみたいと思います。
しっかりしていて、まっすぐ走る
購入後、約1000kmほど走行した印象は、「しっかりしていて、まっすぐ走る」です。
スチールフレームを語る際によく言われる”しなりがあって乗り心地が良い”という印象より、漕ぎ対する反応も、路面からの入力に対する反応も、どちらかというとしっかりとした硬めのフレームだと感じます。
コンパクトなスローピングデザインで、特に48サイズはチェーンステー、シートステー、シートチューブが正三角形に近く、剛性がとれているのだと思います。
ただ、カツーンと弾かれるような硬さではなく、程よく角を丸めて伝えてくる印象。
ロングライドでも疲れにくく、舗装がひび割れ剥がれたような道や砂利道でも、臆せず突っ込んで行ける安心感があります。
むしろ、下の写真のようなフラットダートでは、サドルから少し腰を浮かせて、ついついペースを上げてしまうような楽しさがあります。
この辺りはタイヤやホイールの影響もあると思うので、今後、タイヤ・ホイール交換した時に、どのように変化するか楽しみなところです。
「まっすぐ走る」と当たり前のようなことを言ってますが、この安定感はこのフレームの特徴の一つだと思います。漕いだ力が車体を安定させるというか、入力を無駄なく推進力に替えてくれるというか、そんな印象です。
山登りでキツくなった時やロングライドの後半で、上体が疲れてきてしまったような場面でも、"自転車をまっすぐ走らせること"に気を遣う必要はなく、また、ステキな景色に目を奪われても、漕いでさえいればフラつくことなくまっすぐ進んでくれます。
ジャージ&ビブでも、Tシャツ&短パンでも違和感なし
メタリックの入ったダークグレーとネイビーの落ち着いた胴抜きのカラーリングとシンプルな白いロゴ、細身なフレームに加え、スキンサイドのタイヤ、レザー調のバーテープとサドルで少しクラシックな雰囲気なので、Tシャツと短パン、あるいはジーンズのようなカジュアルな格好で乗っても違和感がなく、気軽に乗ることができます。
一方で、スローピングフレーム、テーパーヘッドのカーボンフォーク、ディスクブレーキといったモダンな要素もあり、ジャージ&ビブでしっかり走る気にもさせてくれます。
完成重量10kgジャストと鉄フレームの割にはそこそこ軽量
スチールフレームを選んだ時点で、あまり重量は気にしていませんでしたが、シマノ105セットとDT SWISS E1800ホイール&Pana Gravel King SS 32Cの組み合わせで、ボトルケージとペダル込みで約10kgちょうどの重量におさまりました。
軽量化できる部分はいろいろとありますが、当面、現状のままで良いかな、と思っています。
フレームバッグとボトルが干渉してしまう
フレームがコンパクトな為、ボトルを装備すると、フレーム内側にはバッグを取り付けるスペースがほとんどありません。
横から出し入れができるボトルケージを選べば、取り付けられるバッグもありそうですが、細身のクロモリフレームに似合う手ごろなボトルケージがなかなか見つからず。ELITE MOREO INOXなんか良さげですが、お値段が。。。ミノウラ デュラケージがお似合いなので、今のところフレーム内側に取り付けるバッグは不採用です。
また、グラベルバイクによくあるトップチューブ上部のダボ穴がなく、ボルト留めでスマートに取り付けられるトップチューブバッグが使えません。
荷物を身に付けるのが好きではないので、自転車側にスマートなバッグを取り付けたかったのですが、選択肢が限られてしまうのは残念なところ。
現在は、下の表のような感じで使ってます。
ハンドルバー | RawLow Mountain Works Bike’n Hike Front Bag | ・コーヒーセット一式 ・防寒アイテム (ウインドブレーカー、ジレ、ウォーマーなど) |
シートチューブ | ミノウラ デュラケージ 4.5 | ・コーヒー用の水ボトル |
ダウンチューブ 上面 | ミノウラ デュラケージ 4.5 | ・給水ボトル |
ダウンチューブ 下面 | メーカー不明 ボトルケージ | ・ツール缶 |
現時点、キャンプツーリングなど荷物を満載して出かける予定はないですが、更に荷物を積みたいとなると、大きめのサドルバッグか、フロントフォークのダボ穴を使ったキャリア+バッグが必要になりそうです。
まとめ
用途別に何台も所有できない私にとっては、舗装路から未舗装路まで、また、ちょい乗りからロングライドまで、と路面や用途を選ばず、一台で何にでも使える、頼もしい自転車です。
スチール製で劣化や破損の心配も比較的少なく、デザインも落ち着いていて、長い付き合いになりそうです。
2021年モデルはカラーリングが変更されて、フレームセットのみ販売されるようですね。
基本デザインは同じですが、地味な色目の2020年モデルより爽やかな印象です。写真では黒系のパーツで揃えられていますが、ステムやシートポスト、クランクをシルバー/ポリッシュ系のパーツで纏めてやると”綺麗な自転車”になりそうですね。
長く付き合える自転車をお探しのかたにはお勧めできる一台だと思います。
Breezerはどこの自転車店でも買えるようなメジャーブランドではありませんが、取り扱いのある自転車店は、こだわりと腕を持ったお店が多そうです。気になる方はまず最寄りの取扱店さんにご相談されるのをお勧めします。
最寄りに取扱店のない方はこちら。